<< March 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

スポンサードリンク * - * * - * -

ミハエル・シューマッハという時代

ミハエル・シューマッハが引退する。
今年の10/22のインテルラゴス・ブラジルGPを最後に、
56年を数えるF1サーカス史上最強と呼ばれたドライバーが、
その経歴に区切りをつけようとしている。

この十数年のトップフォーミュラ界は、
彼のためにあったと言ってもいいほどの活躍ぶりだった。
デビューの91年ベルギーGP以来、
06年のイタリアGPまでに優勝90回(率36.7%、歴代1位)、
表彰台率62.5%、
PP回数68回(歴代1位)、
ワールドチャンピオン7回(同1位)など、
今後100年破られることはなさそうな記録が並んでいる。

確かに、
ライバルといわれるドライバーが少なかったのも事実。
93年まではアラン・プロストなど歴代の名ドライバーと争っていたが、
車を含めたトータルパッケージとして争うことができるドライバーはいても、
一から車を育て、
チームを鼓舞し、
常にサーカスの中心に居続けられたのは彼だけである。
デーモン・ヒルも、
ジャック・ヴィルヌーブも、
ミカ・ハッキネンも、
一時のライバルとはなりえたが、
その経歴を通してのライバルとは残念ながら言いがたい。

94年5月1日、
音速の貴公子アイルトン・セナが天に召された日。
この日のサンマリノでトップチェッカーを受けたのも、
彼だった。
レギュレーションによってアクティブサスペンションを封じられたウィリアムズ・ルノーは「氷上を走るよう」と例えられ、
その車がまさに滑るようにトップスピードのままタンブレロに消えた瞬間。
この時、
まるで神の悪戯のような早さで、
世代のバトンは34歳のセナから25歳のシューマッハに渡されたような気がする。

その後もベルガー・アレジらは走り続けたが、
いずれもセナと並び称すには物足りない限りで、
次戦のモナコで見せた苦悩に満ちた表情も頷けた。

それから12年。
90〜00年前半のF1を支え続けた彼も37歳となり、
今度は乗り越えられる壁としての存在意義を問われている。
フェルナンド・アロンソがかつて自分が所属したチームでチャンピオンを取り、
今のフェラーリナンバー1の座をキミ・ライコネンに譲ることが決まった時。
その胸に去来するのはどんなことなのだろう。
精密機械といわれながらも、
97年には感情的な理由からポイントを剥奪されたり、
セナと並んだ日に涙を流して感傷に浸った彼のこと。
もしかしたら、
私たちにはとても想像できないような、
とてつもなく大きな充実感なのかもしれない。

残り3戦、
ポイント差2。
ここ数年に無い接戦のままF1は舞台をアジアに移す。
アロンソ対シューマッハ。
最終戦までもつれるだろうこの戦いの結末を迎えるとき即ち、
稀代の名ドライバーが、
F1界から引退する瞬間でもある。

ミハエル・シューマッハは、
間違いなく時代を作ったドライバーだった。
今後もF1が続く限り語り継がれるであろうその名前はもう、
2007年のエントリーリストには、
無い。
r-waver * F1 * 15:18 * comments(5) * trackbacks(1)

2006年開幕。

今年もF1の季節がやってきました。
世界最高峰のモータースポーツにして、
ヨーロッパで絶大な人気を誇るエンターテイメントです。

目に見える今年のレギュレーション変更は、
・エンジンが3LV10→2.4LV8
・タイヤ交換の復活
・予選方法の変更
と言ったあたり。
細かく言えば車高変更とかあるのですが、
分かりやすいのは上記の点。


エンジンに関しては、
ここ数年の流れに沿ったものといえます。
チームの運営費はトップチームで数百億、
下位チームでも数十億になるといわれ、
参戦時にもっともネックとなるのが金なわけで。
FIAは財政の全体的な縮小を唱えており、
2レース1エンジンや開発コスト削減は
この流れの中にあります。

ファンからすれば、
車に関するすべてのものが人類の車科学の最先端であるべき、
そうでなくて何がF1だ。
という感覚にもなりますが、
予想されている今期のラップタイムは去年並であり、
単純な排気量増加でのスピードアップではない、
技術力による進化を争っていると考えれば、
腑には落ちないが納得せざるを得ない、
といった感じでしょうか。


タイヤ交換は復活します。
予選と本選スタート時は同じタイヤでなければなりませんが、
(予選と本選はドライに限り同じコンパウンドで走行)
予選および本戦の間は、
決められたセット内であれば交換可能となりました。
去年までのレギュレーションがあまりにひどかったので、
これは歓迎すべき回帰ですね。


さて、
予選システムは、
今までになくややこしいことになりました。
まず1時間を三つのセッションに分け、
全マシンが同時にコースに出てタイムを競うことになりました。
ただし、
・第1予選では、15分間のセッション中で記録されたタイムのうち、下位6台の決勝グリッドが決定する。
・第2予選では、第1予選で決定した6台以外のマシンで争われ、15分間のセッション中で下位6台の決勝グリッドが決定する。
・最終予選は第1,2予選を通過した残り10台によって20分に渡って行われ、上位10位の決勝グリッドを決定する。
だそうです。
最終予選を行わない12台に関しては決勝までに給油可能、
予選開始後最終予選開始時までは全てのマシンが給油可能となっています。

ま、
今年もFIAは、
単純の速い車を決めるつもりはないらしいです。
F1に勝つために必要なのはトータルパフォーマンスであり、
2004年のマクラーレンとフェラーリの関係がそれを端的にあらわしています。
トータルパッケージを競うという意味においては、
このレギュレーションにそれほど問題があるとは思いません。
ですが、
世界最高峰を標榜しているにもかかわらず、
速さだけを競える可能性がある予選セクションが、
本当に本選を迎えるための「予選」に成り下がっているような気がしてならない。
「速いだけならインディ見ろ」と言われればそれまでですが、
見りゃ分かりけど、
そういう問題でもないんですね。


そしてどうしても、
興行的な問題から、
強いチームの失墜をレギュレーションが狙っている感覚がある。
94年のアクティブサスペンション廃止、
89年のターボエンジン廃止、
05年のポイントシステム変更や予選方式変更。
特定のチームが勝ちすぎるとレースがつまらなくなる。
だからルールのほうを変えてしまう。
興行的な縮小は最終的にチームを弱体化させるため、
この辺は微妙ではありますが、
にしてもだ、
権力者の論理を感じるのですよ。

10数年前のレギュレーションに戻ってほしいものです。
天才が生きていた時代、
皇帝がギラギラしていた時代に。


ちなみに今年は、
純正日本チーム「super Aguri F1」がhondaの傀儡チームとして出場しています。
フジテレビは必死になって煽るでしょうが、
あのチーム、
満足に走るかどうかさえ微妙です。
少なくともヨーロッパラウンドまでは2002年のアロウズシャシーであるということ、
にも拘らずエンジンは現在最強と呼び声高いhondaエンジンであること、
佐藤琢磨・井出有冶ともにぶん回して押さえ込むタイプのドライバーではないことなどを考慮すると、
表彰台どころか入賞も望めないでしょう。
監督自身が公言しているとおり、
少なくともサンマリノまでは、
走ることが目的となりそうです。
r-waver * F1 * 12:16 * comments(0) * trackbacks(0)
このページの先頭へ